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ウールは、羊の毛ですがその羊にもいろいろな種類があり、品種改良も行われてきました。今一般的に生産される高級羊毛として有名なオーストラリア産の「メリノ」は衣料用としては適していても、繊維が細すぎて(15~25ミクロン)踏みつけ用の絨毯には適していません。
品質改良のされない、イランの厳しい気候・風土から生まれた遊牧羊毛は、肌触りと踏みつけても元に戻る弾力性を兼ね備えたており、ペルシャ絨毯の作製に適しています。

生後、初めて刈り取られる子羊の羊毛をコルクウールと呼び、高級品とされています。非常に細く柔らかいため、絨毯の作製には適していないように思えますが、撚りを多くするために細い糸を必要とする高密度織りの絨毯には欠かせない存在です。
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絹は5,000~6,000年前から人との関わりがありました。絹の発祥は紀元前2,000年頃と言われとぃます。中国の妃・西陵が繭から細い糸を操ることを発見し、侍女達に養蚕・製糸を教えたことが始まりのようです。中国ではその方法を秘密として、絹織物だけ輸出していました。この時中国から西方諸国へ絹を運んだ道がシルクロードと言われています。


イランでも良質の絹がラシッド地方(カスピ海沿岸)で養蚕されています。絹は宝石と同じく光を屈折させるので光沢を増し、美しく見えます。また、絹はしなやかで腰のある触り心地が特徴の一つです。


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