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GABBEHギャッベ

ギャッベには様々な意味が込められています。その一部をご紹介します。

ギャッベとは

カシュガイ族の祈りを込めた羊毛絨毯

イラン南部ザクロス山脈の標高2,000~3,000mの山岳地帯で、羊とともに遊牧生活を営むカシュガイ族が原毛から糸を紡ぎ、自然の物から染め、一枚一枚家族の願いを込めながら織った絨毯のことです。ザクロス山岳地帯周辺では、冬に雨が降り、その自然の恵みが山や原野の草を育て、 カシュガイ族遊牧民の飼う羊たちは、この草を充分に食べて太り、豊かな羊毛となります。

ギャッベの色とその意味

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ジャシール草などの黄色にインディゴの青味を混ぜる

緑は草木の緑の色。
水があり、羊の食べる草がある、生命にあふれた緑の大地。 枯れた大地から緑あふれた大地に戻るとき、緑が広がってくるにつれて遊牧の終点が見えてくるのです。

ザクロの実の皮 玉ねぎの皮 ジャシール草

黄色は広大な大地の色。
ザクロス山脈の広大な大地は、遊牧民たちにとって生活の場であり、自分たちと彼らの財産である羊たちの命をつなぐ大切な大地です。

西(ローナス)の根

赤は太陽の色。
広大なザクロス山脈に降りそそぐ太陽の光。 すべての生物に命を与えてくれる太陽の恵みに感謝の意味と幸せの意味が込められています。

インディゴ(藍)

青は空と水の色。
ザクロス山脈の透きとうるような青い空、満天の星空の中で一番大切な水に何不自由ない遊牧生活の幸せを願っているのです。

ギャッベの文様にはそれぞれの意味や願いが織り込まれています

    生命の樹家族が元気で長生きできますように。
    鹿・羊・ヤギ 沢山の富に恵まれ、不自由のない暮らしが続きますように。
    女の子 沢山の子宝に恵まれますように。
    ひし形 カシュガイ族にとって大切なアイデンティティ。日本の家紋の様なもの
    狼の足跡 悪い生き物が入り込んでこないように。
    窓・四角 幸せの窓。井戸や水場に恵まれますように。

カシュガイ族

18世紀、北方からこのザクロスの地に移動してきた彼らは、5つの部族(カシュクリ族、シシブルキ族、ダルシェリ族、アマレ族、フェルシマダン族)の連合体です。カシュガイの語源はトルコ語のQachmak(自由)からだとも言われています。

元々はシラズ周辺を遊牧いるカシュガイ族が地面にくいを打ち、丸太を井桁に結んだ織り機とし、縦糸も横糸も結ぶパイル(毛足)もすべて自分たちの遊牧している羊の毛を紡ぎ、染めて作る絨毯です。ほとんどの産地の絨毯が垂直の織り機で作られるのに対し、水平の織り機で作ります。

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ロリ族のギャッベ

紀元前よりこの地で羊とともに生活してきた彼らは、カシュガイ族のような大きな移動はしないで村を形成しています。絨毯づくりに高い技術をもち、高密度のギャッベを産み出しています。

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