GABBEHギャッベ
ギャッベには様々な意味が込められています。その一部をご紹介します。
ギャッベとは
カシュガイ族の祈りを込めた羊毛絨毯
イラン南部ザクロス山脈の標高2,000~3,000mの山岳地帯で、羊とともに遊牧生活を営むカシュガイ族が原毛から糸を紡ぎ、自然の物から染め、一枚一枚家族の願いを込めながら織った絨毯のことです。ザクロス山岳地帯周辺では、冬に雨が降り、その自然の恵みが山や原野の草を育て、 カシュガイ族遊牧民の飼う羊たちは、この草を充分に食べて太り、豊かな羊毛となります。


ギャッベの色とその意味
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ギャッベの文様にはそれぞれの意味や願いが織り込まれています






カシュガイ族
18世紀、北方からこのザクロスの地に移動してきた彼らは、5つの部族(カシュクリ族、シシブルキ族、ダルシェリ族、アマレ族、フェルシマダン族)の連合体です。カシュガイの語源はトルコ語のQachmak(自由)からだとも言われています。


元々はシラズ周辺を遊牧いるカシュガイ族が地面にくいを打ち、丸太を井桁に結んだ織り機とし、縦糸も横糸も結ぶパイル(毛足)もすべて自分たちの遊牧している羊の毛を紡ぎ、染めて作る絨毯です。ほとんどの産地の絨毯が垂直の織り機で作られるのに対し、水平の織り機で作ります。
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